2022年度ロボトレーサの紹介&チームで強くなるために実践してきたこと

 

この記事はマイクロマウス Advent Calendar 2022の16日目の記事です. 私が2022年度の大会に出場したロボットの紹介と,全日本学生大会で私の所属するreRo(千葉工業大学) が団体賞をいただけるまでに実践してきたことを書きたいと思います.

この記事はちょっと体調が悪いまま投稿しているので,なにか変なところがあるかもしれませんしちょっと適当なところがあります. 体調が戻ったらちゃんと書きます.

ロボットの紹介
 

2022年度のロボットと書きましたが,正確には2020年度に開発を始めて,2021年度から同じベースのロボットで大会に出場していたので 2020年度~2022年度のロボットの紹介になります.結構長い間同じロボットで頑張ってきたのだなぁと思っちゃいました.

最初にこのロボットの成績を説明したあと,メカ,エレキ,ソフトの順で説明していきたいと思います. 私のロボットの情報がどの程度役立つかわかりませんが,今年からロボトレースに参加したいという人にも少しでも役に立てるように もてる情報はすべてを公開したいと思います.

大会での成績
 

このロボットは2021年度には学生大会と全国大会に出場しました. 学生大会では5位, 全国大会では6位でした. 学生大会は高校生に負けて非常に悔しい思いをしたのを覚えています.一方,全国大会ではギリギリ入賞に食い込んで賞金をもらうことができたので嬉しかった記憶があります.

2022年度は東日本大会と学生大会に出場しました. 東日本大会では 7位 でした.ここで初めて後輩のノムさん(5位)に負けました. 学生大会では 2位 で準優勝でした.ノムさんは優勝でした.また,5走すべて完走した中で最速だったため,特別賞もいただけました.

実際に走っている動画は準優勝した学生大会での走行動画を載せておきます.

メカ
 

メカはスタンダードな機構にすることを意識しました(前作のロボットはこだわりが強かったため). スキッドステアでセンサーバーは固定のタイプです. フレームはカーボンシャーシを採用し,回路は0.4mmの極薄基板にして貼り付ける方式にしました. 画像はちょっと前のモデルです.基板がどっかにいっちゃたりもしてます.すみません.

CADモデルは↓で公開しています.CADソフトはInventorです.

エレキ
 

はんだ付けがとてもしづらいのですべてリフローで部品を実装しました. 基板が0.4mmと薄いので,普通にリフローすると熱で歪んでしまうのでアルミの板に貼り付けてからリフローしました. SDカードを搭載しており,デバッグがしやすいです. 画像はカーボンシャーシに固定した状態のものです.

設計データは↓で公開してます.CADソフトはKiCadです. なお,この回路図は同じチームに所属している hayaの回路図を参考にさせてもらいました.

ソフト
 

C++で書きました.オブジェクト指向(仮)を意識したおかげか,自分史上最もわかりやすいコードになりました. まだ改善の余地はありますけどね. ログ関係は面倒ですけどちゃんと使いやすいように整理したほうがよいです. 絶対にデバッグがしやすくなります.デバッグのしやすさは非常に重要です.

コードは↓で公開しています.開発環境はCubeIDEです.

団体賞をいただけた話
 

ここからは団体賞をいただけた話です.自分の思いをつらつらと書いていこうと思います.

私の所属するチームが2022年度の学生大会で団体賞をいただくことができました. 私自身はあまり勝負強い人間ではありませんし,大会で勝つためのセンスがあまりありません. そこで,チームの力を使ってなるべく強くなろうと2019年から地道に動いて来ました. 今回の学生大会で団体賞をいただけたということは私が今までしてきたことの成果が少しは出てきたのかなと考えています. なので,これまでの軌跡というほど大層なことではありませんが,私がチームとして強くなろうと考えて 実践してきたことを共有したいと思います.

私の所属するチームについて
 

まず私の所属するチームについて説明します. 私の所属するチームは千葉工業大学の「reRo」という団体です.読み方は「リーロ」です. 学生が好きにものづくりをすることができる環境がある団体です.

わかりやすいように対外的に説明するときはサークルだと説明していますが, 実際は大学に付属する研究機関の「fuRo」という組織の傘下にある組織なのでサークルではありません. 説明しずらい謎の組織です.「reRo」という名前も学生が勝手に名乗っているだけなので正式な名前ではありません. 「fuRo学生メンバー」が正式な名前だと思いますが,大会などに出るときは「reRo」を名乗っています.

さて,そんなよくわからない組織のreRoですが,マイクロマウス大会への参加は2019年からです. 当時は私を含めて3人しかおらず,ロボトレース競技にのみ参加していました. COVID-19騒動もありreRo内もごちゃごちゃした時期がありましたが, 現在はマイクロマウス競技とロボトレース競技で16人が参加する規模まで成長しました. ありがたい限りです.

そして,学生の中ではそこそこ上位に食い込むことができる実力もついてきました. 実際2022年度の学生大会のロボトレース競技ではreRoのノムさんと私が優勝と準優勝を果たしました. また,マイクロマウス競技では1名が特別賞をいただきました. この他にもマイクロマウスとロボトレースの両方で地区大会での上位入賞や,特別賞を頂いたりしています.

このような感じにreRoに力がついてきて, 大会の運営の方からも期待を込めてという意味で学生大会にて団体賞をいただく事ができました.

チームで強くなるために実践してきたこと
 

簡単に言うと,「メンバーそれぞれが持つ知識をすべてのメンバーで共有しあう」です. めちゃくちゃ簡単そうですが,円滑かつ効率的に行うことは多分難しいです.

これは具体的にどういうことかを図解すると以下のようになります. 「i7」というのが私のことで,「ノムさん」というのが優勝した野村くんです(あだ名です). このようなシステムを構築することができればいいなという考えです.

せっかくブロック線図で描いたのでシミュレーションしてみます. 人間は知識を入力したら自分なりに解釈して昇華した知識を出力する1次遅れの伝達関数と仮定します.

するとこんな感じで両者とも知識が上昇していい感じになりました. 初期値は以下の表の通りにしました.

このシステムでフィードバックを少なく(知識を隠す)してシミュレーションしてみるとこんな感じになります.

この結果と先程の結果を比べてみるとわかるように,フィードバックを制限しないときと比べて両者とも知識が少なくなってしまい損をします. 特に教えた人は大損です.教えた人に追い抜かれるだけです.

以上の結果から,自分の知識を隠さずに人に教えて,教えられたらよりよいものにして教え返すことを実践できれば,みんなで幸せになれるということがわかりました. このような結果になるようになるべく頑張って動いてきました.

まとめ
 

私のロボトレーサの設計データやソフトウェアをすべて公開しました.だれかの役にたってくれれば嬉しいです. また,チームとして強くなるために私が実践してきたことを紹介しました.今回説明したシミュレーションなどはあくまで理想なので, どの程度現実で通用するかはわかりませんが,少なくとも学生大会で優勝準優勝できるくらいの実力はつけることができました. マイクロマウス大会に参加しているチームのリーダー的な存在の方々の参考に少しでもなれば幸いです.

reRoの皆さん,この記事を読んでいるかは知りませんがi7は皆さんに感謝しています.団体賞を取れたのはみんなのおかげです. これからも頑張りましょう.

最後に,もう一度断っておくとこの記事は具合が悪い中書きました.変なところがあるかも知れません. 体調が良くなったら見直してちゃんと書きます.

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